穿孔工事の際の安全管理について
穿孔工事は、コンクリートや鉄で出来た構造物、パイプ類等に穿孔しますが、十分な安全管理を行う重要が有ります。穿孔工事は機械を固定して行う場合と手で持ちながら作業を行う場合が有ります。特に配管に穿孔する場合は、既存部分に穿孔する作業では、機械を固定出来ない場合が多く、作業員と周辺への安全確保で考慮する内容が多く有ります。例えば、既存のガス管を穿孔して新たに配管を接続する場合、作業場所は掘削孔内や閉鎖空間の中である事が多くなります。周辺の土質と掘削深度によっては土留めの設置が必要となりますし、穿孔機械を使えるスペースを確保する計画も必要となります。マンホール内などの閉鎖空間での作業では、最初から酸素が薄い恐れも有ります。そして、もし、穿孔作業中に想定外のガス漏れが発生した場合、作業員がガス圧で負傷する事も考えられますし、酸欠事故となる恐れも有ります。そのような万一の事態に対応出来るように、事前に作業マニュアルを作成しておく事は穿孔工事の安全管理上、必要不可欠とも言えます。実際に前述したような事故は発生しており、その時の作業マニュアルの不備が問題となった事例も有りました。この場合の安全管理事項としては、ガス管の位置と種類と圧力の事前確認、万一漏れが発生した場合の連絡体制と作業員の避難指示方法、周辺への立ち入り禁止処置や道路の通行止め手段等を定めた安全作業マニュアルを作成しておく事が必要です。このように作業計画には安全管理項目を工事現場毎に適したものを作成する必要が有ります。